映画版トニー・スタークの本当の年齢は?

マーベル・シネマティック・ユニバースのトリヴィア・・・というか、重箱の隅をつついて解説してみるコーナーを始めました。

今回は映画のトニー・スタークの年齢について解説します。

アメコミヒーローは、基本的に年をとりません。
バットマンに「永遠の29歳」という愛称があったことからもわかるように、
サザエさん形式のまま数十年来ているわけです。

(例外もいて、その代表がキアヌ・リーブス主演映画でおなじみのジョン・コンスタンティンです。彼はきっちり年をとるというのがキャラの特色になっている。)

キャラクターたちはものすご〜〜くゆっくり年をとっているという説もありますが、実際には統一されておらず、そのときどきの作者の描写によって何となく変化します。
キャラの年齢については曖昧にぼかされることがほとんどです。バットマンもNEW52以外ではもっと年上として描かれることが多いようですが、何歳なのか公表されることはありません。

だけど映画のキャラは、生身の人間が演じます。
コミックに比べて、実際に生きている人間のようなリアリティも必要です。
だからコミックよりずっとはっきりしたバックグランドがあり、
それゆえに何歳くらいなのかもちゃんと決まっています。

本題です。ではトニー・スタークは何歳なのか。
答えは・・・

20130529-tsprofile.jpg

「1970年5月29日」
です!

43歳の誕生日おめでとう!
トニー・スターク!!!!

上の写真は『アベンジャーズ』用のプロップで、シールドの個人ファイルです。
(映画劇中では公開されていません。)(Image from Marvel Movies wiki


これによると、彼の経歴は・・・

1977年〜1984年 マサチューセッツ州フィリップス・アカデミーに在校

1984年〜1987年 マサチューセッツ工科大学(MIT)に在校

1991年12月17日 父ハワード・A・スターク、母マリア・スタークが死去

1992年〜2010年 スターク・インダストリーズCEOを勤める

マサチューセッツ工科大学は有名ですが、フィリップス・アカデミーも実在する名門の寄宿学校です(wiki )。

『アイアンマン2』には、トニーが冷酷な父親に寄宿学校に放り込まれたと恨む台詞がありますが、それはこの学校だったわけです。

だけど、実はこの経歴にはいろんな矛盾がありまして・・・

誕生日の日付の5月29日については、
『アイアンマン2』ではモナコ・グランプリが終わった後、そう離れていない時期に誕生日パーティーを開いていることから設定されたのだと思います
(『アイアンマン2』は2010年のできごとで、その年のモナコ・グランプリF1選手権は5月16日開催でした)。

しかし、実は『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』で使用されたシールド・ファイル(削除されたシーンに出てくる)では、トニーの誕生日は4月29日になっているそうです。
『アイアンマン2』のときにプロフィールが改訂されたのでしょう。
そう、映画のキャラ設定は結構いいかげんなのです。

トニーの生まれ年も、かなりあやふやです。

映画一作目の『アイアンマン』では冒頭にトニーの経歴ビデオを流す場面があります。

ビデオではトニーの天才ぶりを示すため「4歳で電気回路を自作、6歳でエンジンを自作、17歳でMITを主席で卒業」と述べたあとに、
「両親が突然亡くなったあと、オバデヤ・ステインが会社を継ぐが、トニーが21歳(成人年齢)に達したとき会社の社長となる」と説明するのです。

20130529-forbs21.jpg

・・・だけど70年生まれだと、両親が死んだ1991年12月の時点で、すでに彼は21歳です。

まあ無理矢理考えれば、トニーの両親の死後、いろいろ手続きがあった関係でオバデヤがほんのしばらく経営を切り回したが、そのときもうトニーは成人年齢だったから、すぐに会社を引き継いだ。それが1992年の、トニーが22歳になる前だったと。・・・なんか無理がある気がしますが。

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この「両親の死が1991年」という設定は、結構大きな意味を持っていると思います。
1991年は湾岸戦争の年なのです。

トニーの父、ハワードもかつてのトニーと同じく兵器産業に関わっていました。
(彼は原爆を生み出したマンハッタン計画にも従事していたと説明されています)

しかし湾岸戦争は、無人操縦飛行機などのハイテク兵器が大量投入され、戦争のあり方がまったく変わってしまった戦争でした。
1991年の死は、前時代の兵器を作っていたハワードが去るという象徴を持たせた設定だと思います。
また、うら若きトニーが兵器開発者として注目されたのは、湾岸戦争で軍需が伸びた時だったと考えるのが自然でしょう。
だから1991年の両親の死から、間をおかず成人年齢になってCEO就任というのが自然です。
そう考えると本当は1991年にトニーが20歳であることが一番望ましいと思います。
つまり1971年生まれだと最も矛盾がないはずです。

このプロフィールを作った人はなぜ1970年にしたのか。
わかりません。・・・適当にキリがよかったからかも?

実は『アイアンマン』のノベライズというのがあり、これは日本では出ていないのですが、ここにはトニーの生まれ年は1973年と書かれています。

このノベライズは、ベテランのコミック作家であり、最近はノベライゼーションの仕事を数多くこなしているピーター・デイビッドの作によるものです。
彼はコミック作家だけに、これまでも映画に出てこない設定を勝手に付け足す傾向がありました。73年生まれは、おそらくデイビッドが勝手に設定したものではないでしょうか。

トニーは原作では何となく、35歳くらいかな?という共通認識があります。1973年生まれなら『アイアンマン』の公開時の2007年に34歳ですから、そういうイメージで設定したのかもしれません。

ところがところが、『アイアンマン3』では、トニーが
「1983年・・・僕は14歳だった」
という衝撃の台詞を吐きます。
 
じゃー1969年生まれじゃないか!!

・・・まあ多分、トニーの記憶違い、
かもしれない・・・

(中の人、ロバート・ダウニーJr.は1965年4月5日生まれでいま48歳です)
posted at 23:17:30 on 2013-05-29 by Mitsuoka - Category: アイアンマン(映画) TrackBack: - このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加


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